Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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まぐろにいわし

鮪に鰯

山之口 貘

Leggi 鮪に鰯 (まぐろにいわし) di 山之口 貘 (やまのくちばく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.107 caratteri · 54 schermate

Aozora Bunko

十二月

雲の下

起きないんですかとくるのだ

何時なんだい

と寝返りをうつと

何時もなにもあるもんですか

お昼というのにいつまでも

寝っころがっていてなんですかとくるのだ

降っているのかい

とまた寝返りをうつと

照っているのに

ねぼけなさんなとくるのだ

降っている音がしているんじゃないか

雨じゃないのかい

と重い頭をもたげてみると

女房は箒の手を休め

トタン屋根の音に耳を傾けたのだが

あし音なんです

雀の と来たのだ

十二月

銀杏の落葉に季節の音を踏んで

訪ねて見えたはじめての

若いジャーナリストがふしぎそうに

ぼくの顔のぐるりを見廻して云うのだ

こんな大きなりっぱな家に

お住いのこととは知らなかったと云うのだ

それで御用件はとうかがえば

かれは頭をかいてまたしても

あたりを見廻して云うのだ

それが実は申しわけありません

十二月の随筆をおねがいしたいのだが

書いていただきたいのはつまり先生の

貧乏物語なんですと云うのだ

雲の下

ストロンチウムだ

ちょっと待ったと

ぼくは顔などしかめて言うのだが

ストロンチウムがなんですかと

女房が睨み返して言うわけなのだ

時にはまたセシウムが光っているみたいで