Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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まぐろにいわし

鮪に鰯

山之口 貘

Leggi 鮪に鰯 (まぐろにいわし) di 山之口 貘 (やまのくちばく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.107 caratteri · 54 schermate

Aozora Bunko

底を歩いて

酔漢談義

島

そこでぼくにしてみればだ

余計なことはしたおぼえがないので

余計なことを云うなと云った

底を歩いて

なんのために

生きているのか

裸の跣で命をかかえ

いつまで経っても

社会の底にばかりいて

まるで犬か猫みたいじゃないかと

ぼくは時に自分を罵るのだが

人間ぶったぼくのおもいあがりなのか

猫や犬に即して

自分のことを比べて見ると

いかにも人間みたいに見えるじゃないか

犬や猫ほどの裸でもあるまいし

一応なにかでくるんでいて

なにかを一応はいていて

用でもあるみたいな

眼をしているのだ

酔漢談義

ぼくに2号があるとは

それは初耳だと言うと

そうじゃないかよそれで毎晩

帰りがおそいんじゃないかよと言う

飲んで酔っぱらって

おそくなったにすぎないのだが

ないものをあるみたいに探るので

腹が立って来て

損をしているみたいだ

島

おねすとじょんだの

みさいるだのが

そこに寄って

宙に口を向けているのだ

極東に不安のつづいている限りを

そうしているのだ

とその飼い主は云うのだが

島はそれでどこもかしこも

金網の塀で区切られているのだ

人は鼻づらを金網にこすり

右に避けては

左に避け

金網に沿うて行っては

金網に沿って帰る