Classici giapponesi con furigana
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よみから
黄泉から
久生 十蘭
Leggi 黄泉から (よみから) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.167 caratteri · 21 schermate
でもなかなかお目にかかれないような、ボルドオやブルゴーニュの最上古酒を抜いて門出を祝ってくれる。
光太郎もこうして送りだされた一人で、フランスで美術史の研究をするはずだったのが、新進のアジャン・ア・トゥフェ(万能仲買人)になって八年ぶりで日本へ帰ってきた。
ルダンさんの家は光太郎の家からものの千メートルと離れていないが、さすがにばつがわるく、いちど玄関へ挨拶にまかり出たきりで、その後、それとなくごぶさたしていたのである。
光太郎は困ったと思ったが、隠れるところもないホームの上なので、ままよと観念してとぼけていると、ルダンさんは光太郎を見つけて、
「おお、光太郎」
といいながらそばへやってきた。
「ごぶさたしております。きょうはどちらへ」
ルダンさんは光太郎の手提鞄をじろりと見てそっぽをむくと、
「きまってるじゃないか。きょうはお盆だから、墓まいりさ」
と、つっけんどんにいった。
七月十三日……そういえばきょうはお盆の入りだった。それはともかく、十月二日の「死者の日」には、いつも亡くなられた夫人さんの写真に菊の花を飾るが、お盆に墓まいりとはきいたこともなかった。