Classici giapponesi con furigana
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Leggi いやな感じ (いやなかんじ) di 高見 順 (たかみじゅん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 292.113 caratteri · 587 schermate
だが、古い社会主義者の丸万はやっぱり自分ひとりの身の安泰では満足できないのだ。わが身のみならず家族を犠牲にしても反逆の志を生かそうとした。それにくらべて栄耀栄華の砂馬はどうだ。
「丸万には小さな子供がいる。その面倒を頼む」
俺は自分の娘のことをちらと頭に浮べた。綿入れをきて、ころころと着ぶくれた志奈子!
「丸万は俺みたいにコロシをしたわけじゃないから、ツトメはそうながくはないだろうが……」
「承知しました。できるだけのことは、あたし、やらせて貰います」
照子は矢萩の死体の前にしゃがみこんで、そのポケットからワニ皮の財布を取り出した。
女としたら、死体の傍に寄るだけでも気味が悪いだろうに、金歯を奪うオンボーみたいに矢萩のヨイチ(財布)から中身を抜き取ると、分厚な札束と一緒に派司めいたものを俺に差し出して、
「これを持ってれば、ガーデン・ブリッジを威張って通れるわ。河向うにしばらく隠れてて……」
矢萩は、かわりのピストルは持っていなかった。
「ロクさんが下に来てるの」
「オカマのロクか」
「あの人に見つかると、うるさいから……早く」
裏口から逃げろと俺を促した。
(次は砂馬だ!)