Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
おごそかなかわき
おごそかな渇き
山本 周五郎
Leggi おごそかな渇き (おごそかなかわき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 36.042 caratteri · 71 schermate
「それじゃあお父さんが可哀そうじゃないか、そう思わないの」
りつ子はちょっと考えてから答えた、「あたし東京のほうが好きなの、そこにいるお友達といったほうがいいかもしれないけれど、――ねえ、せんせい、日本人は日本で住むのが本当じゃあないでしょうか」
いまはねと云いかけて、隆二は口をつぐんだ。現在は日本もブラジルもない、欧米も東洋もない、その人の気持で、どこへいってもそこに自分の好ましい生活ができるのではないか、と云いたかったのであるが、そんなことを云っても、十四歳の少女にはわかるまいと思ったからである。そしてまた、女の子はこのとしごろでもう、感情的に親からはなれてゆくのだな、とも思った。
「古くさいことを云うようだが」と彼は吃り吃り云った、「――親子はどこへいっても、いっしょのほうが本当じゃないだろうか」
「そうかしら」りつ子は云った、「せんせいに叱られるかもしれないけれど、――あたし、お父さん嫌いよ」
本当だろうか、女の子にはファザア・コンプレックスがあって、恋人のできるまえに、または初めての恋人に、しばしば父親のイメージを感じるものだといわれている。