Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おごそかなかわき

おごそかな渇き

山本 周五郎

Leggi おごそかな渇き (おごそかなかわき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 36.042 caratteri · 71 schermate

Aozora Bunko

初めに飢があった

一

「へえー、そういうものかね」竹中は笑いをこらえながら、酒を啜って頭をさげた、「まいったよ、油屋の親方の云うとおりらしい、おれは宗旨ってえものがねえから、つまるところ村八分ってえわけだな」

「わかりゃあいいんだ、わかりゃあな」と親方はいいきげんで頷いた、「――神や仏を信じねえ人間なんてのは人間じゃあねえ、そんなやつはその、なんだあ、石っころや焼けぼっくいみてえに、てんからえてえの知れねえもんだ」

竹中啓吉が冷笑をうかべて、なにか云い反そうとしたとき、この家の女中がはいって来て、竹中になにか耳うちをした。

「おれの知ったこっちゃあね」と竹中啓吉は云った、「そんなことは駐在に云えばいいって云ってくれ」

そう云ってから彼は急に振り向き、女中に向かってきき返した、「ゆき倒れだって」そして竹中啓吉はよろめきながら立ちあがった。

初めに飢があった

一

「おかしいな、空腹だという感じが少しもなくなった」と松山隆二は呟いた、「腹がへっているような感じはまったくない、ただ眼がちょっとおかしなぐあいだ」

彼は立停って、かたく眼をつむり、ゆっくりと眼をひらいてまわりを眺めまわした。