Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しゅんかん

俊寛

菊池 寛

Leggi 俊寛 (しゅんかん) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.455 caratteri · 35 schermate

Aozora Bunko

四尺を越す大魚を三、四匹繋いで、砂の上を小屋まで引きずって帰るのは苦しい仕事であった。が、それを炙ると、新鮮な肉からは、香ばしい匂いが立ち、俊寛の健啖な食欲をいやが上にも刺激する。

彼は、毎日のように、近所の海角に出て、鰤を釣った。彼は、その魚から油を取って、灯火の油にしようと考えたのである。

鰤は、群を成して島の周囲をめぐっていた。俊寛は、その群を追うて、自分の小屋から一里近くも遠方へ出ることもあった。

その日も、俊寛は、鰤を釣るために硫黄ヶ岳のすぐ麓の海岸まで行った。そこからは土人の部落が、半里とも隔っていなかった。土人たちは、本土の人間を恐れ嫌った。三人でいたときは、土人たちは遠方から三人の姿を見ると、避けた。俊寛一人になってからは、恐れはしなかった。が、一種気味の悪いもののように、決して近づいては来なかった。俊寛も、なるべく土人と交渉することを避けた。土人の部落へは、できるだけ近寄らないようにした。が、その日は、近所の海岸には、鰤の姿が見えないため、それを探しながら、とうとう、土人の部落近くまで来てしまった。

彼の針に、そこの海岸で、今まで上ったことのないような大魚がかかった。