Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しゅっけとそのでし

出家とその弟子

倉田 百三

Leggi 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) di 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.812 caratteri · 248 schermate

Aozora Bunko

時々気になりましてな。

お兼 ごもっともでございます。

親鸞 (松若に)お幾つにおなりなさる。

松若 (顔を赤くする)十一。

親鸞 よいお子じゃの。(頭をなでる)

左衛門 少しからだが弱いので困ります。

親鸞 ほんに少し顔色が悪いね。

一同しばらく沈黙。

親鸞 良寛、ちょっと私の笈を見てくれ。最前杖があたった時に変な音がしたのだが、もしかすると……

良寛 (笈をひらいて見る)おゝ阿弥陀様のお像がこわれています。(小さな阿弥陀如来の像を取り出す)

慈円 左のお手が欠けましたな。

左衛門 (青ざめる)私に見せてください。(小さな仏像をつくづく見入る。やがて涙をはらはらこぼす)

親鸞 左衛門殿どうなされた。

一同左衛門を見る。

左衛門 私はたまりません。この小さく刻まれたお顔の尊いことを御覧なさいませ。私はこのお像を杖で打ちこわしたのです。この美しい左のお手を。指まで一本一本美しく彫ってあるこのお手を。私の魂の荒々しさが今さらのように感じられます。私は悪い事をいたしました。私の業の深さが恐ろしくなります。私は親鸞様を打ちました。お弟子たちをののしりました。そして仏像を片輪にしました。