Classici giapponesi con furigana
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しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Leggi 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) di 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.812 caratteri · 248 schermate
人生は善い、調和したものと無理にきめるのだよ。(声を高くする)さあ今世界は調和した。人と人とは美しく従属した。人の心の悪の根が断滅した。不幸な人は一人もいない。みんな喜んでいる。みんな子供のように遊んでいる。あゝ川が流れる、流れる。ゆるやかに、平和に。(川を見入る)
仲居、酒、肴、その他酒宴の道具を運ぶ。
善鸞 さあ、皆飲んだ、飲んだ。(遊女に杯をさす)
遊女一 もう堪忍してくださいな。
遊女二 私は苦しくてしょうがないわ。
善鸞 いやどうあっても飲ませねばいけないのだ。
太鼓持ち 君命もだし難く候ほどに。
仲居遊女たちに酒をついでまわる。
善鸞 (杯を手に持ちて)このなみなみとあふれるように盛りあがった黄金色の液体の豊醇なことはどうだろう。歓楽の精をとかして流したようだ。貧しい、欠けた人の世の感じは、どこにも見えないような気がする。(飲みほす)この杯はだれにやろう。(見回す)かえで、かえで。小さいかえでに。(杯をかえでにさす)
かえで おおきに。(心持ち頭を傾け、杯を受け取る)
仲居酒をつぐ。かえでちょっと唇をつけて下に置く。
善鸞 かえで、何か歌っておきかせ。
かえで 私はいやですわ。