Classici giapponesi con furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate
「食禄を離れた上は、指図を受けるも、受けんもあるか? ここは、島津家の御長屋だ。それに、一時たりとも、縁も、ゆかりも無い浪人者を、住まわしては置けぬ」
「こ、この、たわけっ」
八郎太が、大声を出した。四ツ本は、すぐ、鯉口へ左手をかけた。
「横目付ともあろうものが、よくもたわけた横車を押したな。役目の表として、恥でないか、役目を汚したと判らぬか」
八郎太は、口早に、たたみかけた。
「食禄召上げ程度の者には、三日五日の立退き期間を与えるのは、独り、御当家のみならず、天下の憤わしだ。慣わしは、これ、掟より重い。その掟を、目付風情如きが破るは、上を軽んじ――いいや、上を傷つける不忠の振舞。もし、お上の命ならば、これを止めるが道でないか? しかも、拙者は、斉彬公の直臣、一言でも、斉彬公にこの事を計って御許しでも受けたか? まさか、かかる不法の振舞を、お許しなさる公でもあるまい。又、浪人者と――いかにも、扶持離れした以上浪人だ。その浪人の拙者に、島津家が、天下の掟を破ってまでも、二度の処分をしようと申すのか。天下の慣わしを破り、浪人までも支配しようと申すのか。四ツ本、汝の支配を受ける八郎太でなくなっておるぞ。