Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate

Aozora Bunko

「常磐津よりは、その方が上手じゃ。流石、巾着切のお仕込みだけはある」

「外聞の悪い、巾着切、巾着切って」

と、云って、女は、声を低くして

「お前さんにゃあ敵わないが、知れんようにしておくんな、人気にかかわるからね」

「心得た――その代り、二階へ一寸――」

富士春は、ちらっと、益満を見て

「本心かえ」

と、険しい眼をした。

「一緒に、というんじやあねえ、わし一人で――その代り、暫く、誰も、来んように」

富士春は、微笑して

「屋根伝いに、お嬢さんが――」

「まあず、その辺」

富士春は、手を延して、益満を捻った。

「たたたった――まさか、二階に、庄公が鎮座してはおるまいの」

「はいはい、亭主は、人様が、お寝静まりになりましてから、こっそり、忍んで参りまする」

益満は、立上って、押入を開けた。狭い、急な階段があった。

「今夜は、狼共、来るかの」

「さあ、一人、二人は――お由羅さんが、お帰りなので、町内中が、見張に出ているらしいから」

「ほほう、お由羅様が、お帰り?」

「あのお嬢さんを、奥勤めさせるなど――何うして、あちきのところへ、あずけないかしら?」

益満は、階段の二段目から、首を延して