Classici giapponesi con furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate
「此奴っ」
と、一人が、叫んだ。門から、走って来た三人が
「抜いているか」
と、走りながら叫んで、提灯を、高木の方へ突き出した。
「おおっ」
「高木、手向い致すか、卑怯者っ。申訳あれば、目付の前で申せっ」
高木の後方から、走りつつ、一人が、叫んだ。高木は、木柵の前まで来ると、向き直って、刀を構えた。
「神妙にせんか」
「何故、士を捕えるに、士の扱いをせん。欺し討をして、どっちが、卑怯だっ。一応の筋道さえ申さず、不意討をして――たわけっ、薩摩隼人は、死んでも、盗賊に等しい縄目にかかると思うか。さ、来いっ、かかって来いっ」
六人の内、三人は、棒を持っていた。
「かかって来い。うぬら、奸者共の指図を受けて、吾々、正義の士の――」
「何っ、何が、正義だっ。どっちが奸者だ。家を乱そうと、企んで、何が、何が、正義だっ」
六人の背後に、足音がして、提灯を持った士が近づいた。そして
「抜いたか」
と、聞いた。
「はい」
「高木」
その士は、提灯を、高木の方へ突き出した。そして
「四ツ本じゃ。和田が、捕えられたのを見棄てて、一人、逃げる所存か」
睨みながら、脣へ、微笑を浮べていた。
「逃げる?」