Classici giapponesi con furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate
「嘗めてやがらあ。ようし、手前が、嘗めるんなら、俺は、齧るんだ。もう口は利かねえ。うぬっ」
庄吉は、白鞘をとって、口で鞘をくわえて、左手で抜いた。
「兄貴、待てっ」
朋輩が、中腰に立って、庄吉の袖を掴んだ。
「よせっ、もう勘弁ならねえ」
富士春が
「庄さんっ」
と、叫んで、左手で、庄吉を止める手付きをして、右手を、益満へ振って
「逃げて、早くっ、危いから」
益満は、笑いながら
「よう、音羽屋っ」
「待てっ、兄貴、俺に、一寸いいてえことがあるから、そいつをいっちまうまで、一寸、待ってくれ、兄貴」
男が、ぐっと、庄吉の袖を引いた。庄吉は、立ったまま、振上げていた短刀だけは、下へおろした。朋輩は、じっと、益満を睨んで
「名乗りもしねえで、失礼さんでごぜえやすが、こいつと同じ、やくざで、吉と申しやす。お見知り置きを願いやす」
膝へ手をついて、お辞儀をした。そして、首を上げた途端
「仕方が無えな、庄公」
と、益満がいって
「深雪は、未だ、小太郎のところにいるか、それとも、小藤次のところに行ったか」
「何?」
「深雪の操を破らさんでも、小藤次を誘き出して、首根っ子を押えりゃあ、それまでではないか」