Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate

Aozora Bunko

そう云って、南玉に

「危いから、入っておるがいい」

南玉は、一つ、頭を下げて

「講釈じゃ、こうは行かない」

と、呟いた。義観が、箒を持って、月丸の草鞋の土を、掃き出していた。南玉が

「手前、致します」

と、箒をとった時、月丸が

「何が、生死を超越すだ。薩摩隼人は、いつでも、超越しておるぞ。この生臭。小太郎、勝負せい。ずく入風情に、云いすくめられて、それが、隼人か。恥を知れ、恥を」

と、叫んだ。少し、顔色が、蒼白めていた。

小太郎は、縁側に、突立ったまま、黙っていた。義観が

「そう怒るものではない」

と、いって、小太郎の横へ立って、月丸に

「果合は、いつでも出来る。上って来るがよい。その草鞋を、脱いでな」

「降りろ、小太郎」

月丸は、杉木立の中の、しめった草の中へ立って

「隼人の名の汚れを、知らぬか。生臭風情に罵られて、それが、隼人か。腰抜け。斬ってやる。参れ――大阪での勝負のつづきだ――うぬ、人の邪魔立をして――」

月丸は、刀の柄へ、手をかけたが、臂の痛みを、感じると

(七瀬も、綱手も、こやつも、親子諸共に、斬ってやるぞ)

と、思った。臂の痛みも、己の技量も――総ての考慮を、判断を失っていた。