Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate

Aozora Bunko

月丸は、じっと、深雪の顔を見て

「よう似ておる。瓜二つじゃ」

と、呟いた。

「貴下様は、百城――月丸、様」

月丸が、頷いた。深雪は

(姉上の仇敵)

と、すぐ、叫ぼうとしたが、息切れがして、叫べなかった。そして、全身が、顫えているので

(もっと、落ちついてから――)

と、思った。南玉も、庄吉も、蒼白になっていた。

「姉上を、不覚にも、手にかけて、只今、あの墓へ――あの墓へ、綱手殿の形見の鏡を――肌身放さずに持っておった鏡を、埋めて――そら」

月丸は、微笑して、両手を、突き出して、指を拡げた。爪の間に、土が入っていたし、手も汚れていた。

「何んと申そうか。ここでお身に、お目にかかろうとは、綱手の、手引きであろうか――今も、墓の前で、武士を捨てて、一生、墓守になろうかとも存じて、情無くも、御覧の如く泣いて。お嗤い下されい。兄上の、小太郎殿とは、敵味方ながら、己が、一生を契った綱手殿を、己が手にかけて――只今、ふっと、お顔を見た時、身の内より、ぞっとして、おお、綱手が、と――」

月丸は、未だ、深雪の顔を、じっと、眺めたままであった。深雪は

(考えていたほど、悪い人ではなさそうだが)