Classici giapponesi con furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate
努力をした結果――呪いの人形を取出し、牧を討ちに行って、そして、得たものは、悲惨な死だけであった。
(あせらずとも、討つべき機が来れば、討てる。わしは、既に、人事を尽した。この上は、天命を待つより外にない)
小太郎は、革袋から小銭を出して、茶店を出た。そして
(義観の指図のままに動くこと、これが、天命を待つことであると共に、人事を尽すことだ)
と、思った。そして、落ちついた心になって――だが、草鞋をしらべ、帯のゆるみを調べ、いつでも、闘える用意をして、登って行った。
左へ入る細道が、一軒の茶店の方から、つづいていた。小太郎は
(この道を――)
と、思った。だが、道は下向きになっているので
(谷間へであろう)
と、行きすぎてみたが、何かしら、心にかかった。小太郎は、編笠を傾けて
「この道は、何処へ行くのかな」
と、茶店へ聞いた。
「下の道でござんすか?――この上の、広いところへ――」
「頂上への?」
「お連れでございますか」
「連れ?」
「今朝、夜の引明けに、四人連れで、お登りになりましたが、お武家衆ばかり、珍らしゅう、何かござりますか?」
小太郎は
(勝った)
と、心の中で、絶叫した。