Classici giapponesi con furigana
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たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
Leggi 単独行 (たんどくこう) di 加藤 文太郎 (かとうぶんたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.799 caratteri · 222 schermate
このトンネル作業はピッケル以外に適当な道具が無かったため実に労が多く、三時間ほどもかかってやっと抜け出すことができた。しかしもうそのときは夕闇がせまり、その上雪まで降り出してきた。そこからしばらく右へ雪の斜面を登ると本尾根へ出ることができた。本尾根は大きな岩のリッジになっているので、少しく右へ下り気味に涸沢側を巻き、そこより真上に岩と雪の斜面を登ろうとしたが、雪がひどく降り出して懐中電灯の光ではコースがよくわからず、とうとう諦めてこのチムニーの雪の孔へ引返したのである。
チムニーの中に掘ったトンネルは傾斜が急なので、別に水平の孔をチムニーの出口のところへ掘り、やっと二人横になれるほどの大きさに拡げ二組のワカンを敷きザイルを拡げて床を作った。早速コッヘルを使用して食事をとる。吉田君の持ってきた豆の煮たのをコッヘルであたためて食べたがこれがとてもうまかった。いろんな物をコッヘルであたためては鱈腹たべたので、持ってきたものを全部着た上、足は靴をはいたままルックザックの中に入れ、頭を奥にして二人は互いに押し合いながら横になった。
夜の更けるに従って吹雪はますます勢いをまし、北尾根に当る風の音が物凄く唸り出してきた。