Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じごくのししゃ

地獄の使者

海野 十三

Leggi 地獄の使者 (じごくのししゃ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.419 caratteri · 152 schermate

Aozora Bunko

今の人物の印象は……」

「ははは、あの人はどうかしていますね」帆村は軽く笑って「几帳面なのか放縦なのか、はっきりしませんね。そして欲がないようでもあり、またしみったれのようでもある。精神分裂症の初期なんじゃありませんか」

「まさかね」と検事は首をひねった。「しかし戸籍に被害者の庶子のイト子というのがあったとは意外だね。私がそれについて警視庁側から報告を受けたのによると、庶子のイト子なんてなかったんだからね」

「ああそれについては私が弁明します」と大寺警部が口を挾んだ。「高橋刑事をやって調べさせたんですが、とにかく現在の在籍者は、被害者とあの亀之介の両名だけだったそうです。もちろん庶子のイト子なんて見当らんです。しかし高橋の調べて来たのは本籍のある蒲田区役所のもので、あれは戦災で原簿が焼けて新しく申告したものに拠っているんです。ですから厳密にいえば、ちょっと疑問の余地があるわけです。とにかくこの件については、もっと徹底的に調査させましょう」

「ぜひそうして貰いたいね、重要な問題だからねえ」

検事は熱心な語調でそういった。

「それで、次はどうしますか」

警部が帳面をひろげて、次の段取にとりかかった。