Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

じごくのししゃ

地獄の使者

海野 十三

Leggi 地獄の使者 (じごくのししゃ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.419 caratteri · 152 schermate

Aozora Bunko

しかしだね、引金を引くときには、狙う相手を注視しなければならない。そのときに、相手が既に死骸であることに気がつかない場合というのが一体あるであろうか」

「それはないだろうね。死んでいるか生きているかは、一目見れば分ることだからね」

と土居はそう言った後で妙な顔をした。

「おやおや、僕はいつの間にか矛盾したことを喋っているぞ」

「いや、それは大した矛盾ではない。君は、一目見れば死んでいるか生きているか分るといったが、もし一目さえ見ることが出来なかったら、或いは相手をはっきり見ることが出来なかったとしたら、相手の生死を判別し得ない場合が生ずるんだ。例えば、相手が暗闇の中に居る、それに対してピストルの引金を引き、奇蹟的に命中した場合……」

「それは吾々の場合ではない。なぜって先刻君は、芝山宇平の証言として、旗田氏の部屋には電灯が煌々と点っていたといったじゃないか」

「今吾々は一つの演習をやっているんだが、君が気になるなら、この場合はあり得ないとして、横に置こう。……もう一つの場合としては、引金を引いた者の視力が非常に弱いか、それとも精神が乱れていて、旗田氏が既に死骸であることを判別し得なかった場合――こういう場合がある」