Classici giapponesi con furigana
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ちきゅうとうなん
地球盗難
海野 十三
Leggi 地球盗難 (ちきゅうとうなん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 84.072 caratteri · 168 schermate
「どうだネ。河村さんの容態は?」
「どうもまだ分りませんな。気が一向ハッキリして来ねえのです。傷の方は、いい塩梅に化膿しないで済みそうですよ。明日一杯が勝負というところでしょうな」
「そうか。君の手で合わなきゃ、土地の事情を知らぬ東京から医者を呼んでもいいが……」
「いえ、とんでもない……」と岩蔵は強くかぶりを振りながら、「このわしで大丈夫でさア。わしに手当が出来ないものなら、どんな大博士だって、やっぱり出来やしませんよ」
大隅学士は、そこで河村を岩蔵の小屋に見舞いに行った。
「オイ、岩蔵君。どうして河村さんを、こんな押入れの中に入れちまったんだ。座敷に寝かして置くのがいやなのかい」
「いえナニ、そういう訳じゃないんですが、……いつまた誰がこのお邸に来て、あの人を見つけるかしれませんからねえ。そうなるとあの人の為めになりませんよ」
「ほほう、それはまた何故だ。村人が来ても入れないから大丈夫じゃないか。また辻川博士は墜落してロケットと共に運命を共にしたので、もうこの邸へは帰って来ないし……」と云ったとき大隅の脳裏に突然チラリと掠めたものがあった。「それとも君は、博士がまたこの邸へ帰ってくると思っているのかネ」