Classici giapponesi con furigana
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ちきゅうとうなん
地球盗難
海野 十三
Leggi 地球盗難 (ちきゅうとうなん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 84.072 caratteri · 168 schermate
グロテスクの檻
有るのは太腿に縛りつけた棒杭の義足ばかりだった。
彼は明るく燃える松の木の傍にこわごわ近よったが、やがて安堵の腰骨を伸ばして呟いた。
「なアんだい。本物の爆弾か焼夷弾かと思えば、これァ脅かしにもならねえ花火仕掛……。いずれ村の奴の悪戯だろう。博士の豪いことも知らねえで、飛んだ野郎どもだ」
そう云い捨てて男は、ヒョックリヒョックリ元の裏門の方へ急ぎ足で帰っていった。そして裏門がさっきのまま明いているのに気づいて、
「呀ッ、こいつはうっかりしていた。明けっ放しておいて、誰かに忍びこまれでもすれゃ、これァ大事だった。危い危い」
といいながら、門の中に飛びこむが早いか、ピタリと鉄扉を閉め、ピーンと錠を下ろしてしまった。
この男は博士に忠実に仕える岩蔵という男だったが、彼の安心は、果して正しかったであろうか。
グロテスクの檻
大隅学士は、遂にまんじりともせずに、暁を迎えた。
それはもちろん異常なる緊張にもよることだったけれど、一つには夏の戸外にはとても藪蚊が沢山いることを忘れていたせいもあった。実際夜露を凌ぐにいい繁みの間には、注射針のように鋭い嘴をもった藪蚊が群棲していて、襲撃してくるやつを払えば払うほど、人間のいることに気がついた新手のやつが押しよせてくるのであった。