Classici giapponesi con furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.411 caratteri · 285 schermate
地を摺るかと思うほど低いところへ来て、鳴いて、復た威勢よく舞い揚った。チリヂリバラバラに成った鳥は、思い思いの軒を指して飛んだ。
「最早燕が来る頃に成りましたかネ」
と三吉は立って眺めた。
電車で上野の停車場まで乗って、一同は待合室に汽車の出る時を待った。老人はすこしも静止していなかった。どうかすると三吉の前に立って、若い者のような声を出して笑った。
お雪の側には、二人の子供がキョロキョロした眼付をして、集って来る旅客を見ていた。老人はその方へ行った。かわるがわる子供の名を呼んで、
「皆な温順しくしてお出――復た老爺さんが御土産を持って出て来ますぜ」
「名倉の老爺さんが復た御土産を持って来て下さるトサ」とお雪は子供に言い聞かせた。
「この老爺さんも、未だ出て来られる……」
こう老人はお雪を見て言って、復た老年らしい沈黙に返った。
発車の時間が来た。三吉夫婦はプラットフォムへと急いだ。
「種ちゃんも、新ちゃんも、老爺さんに左様ならするんだよ」
と三吉は列車の横に近く子供を連れて行った。お雪は新吉を抱上げて見せた。
白い髯の生えた老人の笑顔が二等室の窓から出た。