Classici giapponesi con furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.411 caratteri · 285 schermate
「そいつは何よりだ」と三吉が頼もしそうに言った。
正太は心窃かに活動を期するという様子をした。自分で作った日露戦争前後の相場表だの、名古屋から取寄せている新聞だのを、叔父に出して見せて、
「叔父さんからも御話がよく有りますから、今度は私もウンと研究して見ます。下手に周章てない積りです。この通り、彼方の株の高低にも毎日注意を払っています……『どうして、橋本は行るぜ、彼はナカナカの者だぜ』――そう言って、是方の連中なぞは皆な私に眼を着けてる……」
「それに、君、森彦さんは彼方へ行ってるしサ――何かにつけて相談してみるサ」
「そうです。森彦叔父さんと私とは、全く別方面ですから、仕事は違いますけれど……あの叔父さんも、いよいよ今度が最後の奮闘でしょう――私はそう思います――まあ、彼方へ出掛けて、あの叔父さんの働き振も見るんですネ」
「でも、あの兄貴も……変った道を歩いて行く人さネ。何を為てるんだか家のものにまで解らない……それを平気でやってる……あそこは面白いナ」
「何かこう大きな事業をしそうな人だなんて、豊世なぞもよくそう言っています」
「あの兄貴は一生夢の破れない人だネ――あれで通す人だネ――しかし、ナカナカ感心なところが有るよ。