Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
いえ
家
島崎 藤村
Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.411 caratteri · 285 schermate
彼女は幾度も首を振って、「どうかして彼がウマクやってくれると可いが」を熱心に繰返した。
茶が入ったので、隣の新座敷に薬の紙を折っていたお仙が母の傍へ来た。豊世は幸作夫婦を呼びに行った。
養子夫婦が入って来ると、急にお種は改まって了った。幸作は橋本の薬を偽造したものから、詫を入れに来た話なぞをして、その男が置いて行った菓子折を取出した。
「どれ、皆なで偽薬の菓子をやらまいか」
と幸作は笑って、それを客にもすすめ、自分でも食った。
お種は若い嫁の方を鋭く見て、
「お島は甘いものが好きだに、沢山食べろや――」
「頂いております」とお島は夫の傍に居て。
「オオ、あの嬉しそうな顔をして食べることは――」
姑は無理に笑おうとしていた。
長くも若夫婦は茶を飲んでいなかった。二人が店の方へ行った後で、三吉は姉に向って、
「姉さんの顔は、どうしてそんなにコワく成りましたかネ」
「そうか――俺の顔はコワいか」とお種は自分の眉を和げるように撫でながら、「年をとると、女でも顔がコワく成るで……どうかして俺は平静な心を持つように、持つように、と思って……こうして毎日自分の眉を撫でるわい」