Classici giapponesi con furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Leggi 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) di 小出 楢重 (こいでならしげ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 334.351 caratteri · 657 schermate
滞欧の思出
心からあなたを愛する
となぐって帰るかも知れない。あるいはすこぶるよろしく調和して、旦那から一人の芸者を拝領に及んで舌を出しながら次の一間へと引き退がることとなるかも知れないと思う。どうも結局飲めない僧帽弁がいつも一番いらない苦労をするようである。
(「不調和」昭和二年二月)
滞欧の思出
心からあなたを愛する
私は元来、しゃべる事が下手だ、おまけに大阪弁だから、先ず日本語としても殆んどなっていないといっていい位いだ。西洋人でも随分鮮かな東京弁を使う人に時々出会う事があるが、全く私は恥かしい。それはもう、なんやこう、けったいな感じがしてどむならんとかいったら、これは正確な日本語を習った毛唐には、全く見当がつかないだろう、日本人にも通じ難いかも知れない。
東京にいる間は、それでも多少は東京風にものをいっていたものだが、家へ帰ると大阪市全体、私の家族全体、友人全体が、なんやこう、けったいな言葉を使うものだから、私だけが、そうかね御苦労だったねなどいって見ても、全く、それこそ、なんやこうけったいな調子になって、少しも周囲と同化しないし、第一親しさが表わせない、私だけが何か新派の芝居でもしているように見えて可笑しくて堪らない、やはり私は、さよか、おおきにはばかりさんといってしまう。