Classici giapponesi con furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Leggi 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) di 小出 楢重 (こいでならしげ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 334.351 caratteri · 657 schermate
話題はつい人生の裏道へ行きたがる。
私が子供であった時の記憶によっても、つい何心なく大人の部屋へ走り込んでみると、急に皆の者が慌てて話を中絶して白ばくれてしまったということはしばしばある。そしてことごとくの眼が私を睨んで、うるさいちんぴら、早く寝てしまえといったふうのことを語る。子供ながらも何のことだかわからないが、その眼の意味と、その場の空白の不愉快は直ちに了解が出来る。そしてその内密の世界の暗い圧迫さえも私は感じることが出来た。
しかしながらかように子供を避ける集団はまだ心につつしみを持つ行儀のよい方だが、もすこし下卑てくると、決して子供のために話題を転換することがない。彼らはその子供にさえもわかるように、親切に説明してくれたりさえもする。
私の通っていた小学校などは花柳界に近かった関係上、女生徒は殆ど小さい大人ぐらい艶めかしかった。そして彼女らは家庭教育によって水あげという意味さえ了解していた。
要するに子供の世界と、子供のためにという心がけを、一切大人は持っていてくれなかったものだ。子供すなわち大人でしたがって昔の子供は早くから暗い影を持っていた。