Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ならしげざっぴつ

小出楢重随筆集

小出 楢重

Leggi 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) di 小出 楢重 (こいでならしげ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 334.351 caratteri · 657 schermate

Aozora Bunko

もう、四枚絵をかいたよ。日中はこれで絵をかいているので時間を忘れるが、五時に日がくれて、七時にめしだが、この二時間あまりが、全くタイクツでやり切れないのだ。電灯が暗くて、おなかがへって淋しくて。話し相手も、林でも居ると、ずい分面白いが。

まアストーブにまきをくすべて、その火でも見ているだけの事なんだ。

この時間に、写真でも写した日には現像したりして時をまぎらせる。この時間には又、ストーブの火を眺め乍らうちの事をよく考える。まア洋行も監獄へ入ったような気もするよ。早く苦役を了えて、出獄し度いよ。花時分に日本へ帰ったら、出獄の日のK氏の肖像でもかくかね。

昼のうちは、この頃中々忙がしいよ。日がカンカン照ってさえ居ればぬくいからね。景色はいいし、中々絵がかける。

此の間 Antibes(アンチーブ)と云う処へ遊びに出かけた。伊太利風の町で、小さな港がある。ここに毎晩俺の室から見える灯台があるんだよ。

一月十五日――モンテカルロの絵葉書で――

きれいな国だろう。世界中で一番小さい独立国だ、大きさは摂津の国程のものだろう。軍艦がたった一隻あるんだと云う話しだ。