Classici giapponesi con furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Leggi 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) di 小出 楢重 (こいでならしげ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 334.351 caratteri · 657 schermate
ところで日本の現在ではどうだ、田舎の万屋で山高帽子を買っているようなものだ、何といっても品物は三個しかありませんから我慢しといて下さいというふうだ、で仕方がない、多少インチも合わず古臭いが新聞紙でも入れて我慢しようということになるのだ、いつも我慢と辛抱で通すのだ。
人間はあまり我慢と辛抱をしていると神経衰弱にかかるものだ、恋愛の相手が見当たらぬようなものでいらいらするのだ。
額縁は帽子ほど万人が皆冠るものでないから三十年も時代が遅れるのも無理はないが、今少しわれわれの帽子屋が出来てくれてもいい時代だろうと思うのだ。
私達は毎日の必要に迫られているのだから、まったく贅沢なことは望まない、味のいいものなら竿縁で沢山なのだ。プツリプツリと切って早速組み合わせてくれればそれでいいのだ、四隅の合せ目など一分ぐらい隙が出来たって、そんなことは問題ではないのだ、本すじのもの、いい味のものがほしいのだ。
私は止むを得ない要求から昔、日本へ渡った湯屋や散髪屋の古鏡の出ものをあさることを始めた。それはそのクリカタや凸凹の味が本すじなのだ、全体の光沢が金属的なのだ、この金属的が有難いので、日本製のものはクリカタでも模様でもジジムサイのだ、ハリボテの感じがするのだ、職人が味ということを知らないのだ。