Classici giapponesi con furigana
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あいよあい
愛よ、愛
岡本 かの子
Leggi 愛よ、愛 (あいよあい) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 46.138 caratteri · 99 schermate
――うん。
逸作は一寸面倒らしい顔をした。
――そう、そう、その事ね。私たった一度山路さんとこで話しちゃった。そしたら山路さんも奥さんも不思議そうな顔して、「何故でしょう」って言うの。「大方、独りで出つけない私が、よく車にも轢かれず犬にも噛まれず帰って来たって不憫がるのでしょう」って言ったら、物判りの好い夫婦でしょう。すっかり判ったような顔してらしったわ。「私のこと、対世間的なことになると逸作は何でも危ながります」って私言ったの。こんな事も抒情的なの。
――だろうな。
逸作は自分に関することを、じかに言われるとじきにてれる男だ。
――序に私、山路さんとこでみんな言っちまった。世間で、私のことを「まあ御気丈な、お独り子を修行の為とは言え、よくあんな遠方へ置いてらしった。流石にあなた方はお違いですね。判ってらっしゃる」って、世間は単純にそんな褒め方ばかりしてます。雑誌などでも私を如何にも物の判った模範的な母親として有名にしちまいましたが、だが一応はそういうことも本当ですが、その奥にまだまだそれとはまるで違った本当のところがあるのですよ。そんな立ち勝った量見からばかりで、あの子を巴里へ置いときませんって、――巴里は私達親子三人の恋人です。