Classici giapponesi con furigana
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あるおんな
或る女
有島 武郎
Leggi 或る女 (あるおんな) di 有島 武郎 (ありしまたけお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 149.981 caratteri · 295 schermate
さっきのように苦しくなって来ると私はいつでも湯を熱めにして浴ってから、お酒を飲み過ぎるくらい飲んで寝るんですの。そうすると」
といって、ちょっといいよどんで見せて、
「十分か二十分ぐっすり寝入るんですのよ……痛みも何も忘れてしまっていい心持ちに……。それから急に頭がかっと痛んで来ますの。そしてそれと一緒に気がめいり出して、もうもうどうしていいかわからなくなって、子供のように泣きつづけると、そのうちにまた眠たくなって一寝入りしますのよ。そうするとそのあとはいくらかさっぱりするんです。……父や母が死んでしまってから、頼みもしないのに親類たちからよけいな世話をやかれたり、他人力なんぞをあてにせずに妹二人を育てて行かなければならないと思ったりすると、わたしのような、他人様と違って風変わりな、……そら、五本の骨でしょう」
とさびしく笑った。
「それですものどうぞ堪忍してちょうだい。思いきり泣きたい時でも知らん顔をして笑って通していると、こんなわたしみたいな気まぐれ者になるんです。気まぐれでもしなければ生きて行けなくなるんです。男のかたにはこの心持ちはおわかりにはならないかもしれないけれども」