Classici giapponesi con furigana
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ほうろうき(しょしゅつ)
放浪記(初出)
林 芙美子
Leggi 放浪記(初出) (ほうろうき(しょしゅつ)) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 103.349 caratteri · 207 schermate
「女中じゃいけないの? 事務員なんて、学校出がウヨウヨいるんだから……女中なら沢山あってよ。」
後から後から美しい女の花束、真にごもっともさまで私の敵ではない。疲れた彼女達の中にも、冬らしい仄かな香水の匂いがする。
得るところなし。
紹介状は、墨汁会社と、ガソリン嬢。伊大利大使館の女中。
ふところには、もう九拾銭あまりしかない、夕方宿へ帰えると、街に働きに出る芸人達が、縁側の植木鉢みたいに並んで、キンキンした鼠色のお白粉を塗りたくっている。
「昨夜は二分しかうれなかった。」
「やぶにらみじゃ買い手がねえや!」
「これだって好きだって人があるんだからね。」
「はい御苦労様か……。」
十四五の少女同志のはなし。
十二月×日
ワッハ ワッハ ワッハ 井戸つるべ、狂人になるような錯覚がおこる。マッチをすって眉ずみをつける。
午前十時。
麹町三年町の伊大利大使館へ行く。
笑って暮らしましょう。
顔がゆがみまする。
黒人の子が馬に乗って出て来た。門のそばにこわれた門番の小屋みたいなのがあって、白と蒼と青との風景、砂利が遠くまでつゞいて、所詮は私のような者の来るところでもなさそうだ。