Classici giapponesi con furigana
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ほうろうき(しょしゅつ)
放浪記(初出)
林 芙美子
Leggi 放浪記(初出) (ほうろうき(しょしゅつ)) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 103.349 caratteri · 207 schermate
酒屋の二階
私は窓をいっぱいあけて、上野の鐘を聞いた。晩は寿司でも食べよう。
酒屋の二階
十二月×日
「飯田がね、鏝でなぐったのよ……厭になってしまう……。」
飛びついて来て、まあ芙美子さんよく来たわ! と云ってくれるのを楽しみにしていた私は、長い事待って、暗い露路からショボショボ出て来たたい子さんを見ると、自動車や、行李や、時ちゃんが、非常に重荷になって、来なければよかったんじゃないかと思えた。
「どうしましょうね、今さらあのカフェーに逆もどりも出来ないし、少し廻って来ましょうか、飯田さんも、私に会うのバツが悪るいでしょうから……。」
「えゝ、ではそうしてね。」
私は運転手の吉さんに行李をかついでもらうと、酒屋の裏口の薬局みたいな上りばなに転がしてもらって、今度は軽々と、時ちゃんと二人で自動車に乗った。
「吉さん! 上野へ連れて行っておくれよ。」
時ちゃんは、ぶざまな行李がなくなったので、キッキッとはしゃぎながら、私の両手を振った。
「芙美ちゃん! 大丈夫かしら、たい子さんって人、貴女の親友にしちゃあ、随分冷たい人ね、泊めてくれるかしら……。」
「大丈夫よ、あの人はあんな人だから、気にかけないでもいゝのよ。