Classici giapponesi con furigana
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どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
Leggi 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 177.454 caratteri · 357 schermate
丸い足に石鹸をつけて洗ってやったことが、殆ど、毎日のように頭をそっくりそれにつかった。――夕方の道路の遠くにその姿を描くことは、家じゅうのあちこちに動く影と同じくらいに珍らしくなかった。二つ枕をならべた押し絵のような夜の静かさ、殆ど同じいくらいと言っていい世にも稀れな二つの寝顔、お俊はきよ子の方を向いて凝乎と澄んだ眼をすえた。――二つの寝顔は瞳を開けてそして寝床に入った暫らくの間を時々くすぐり合ったり、手や足を引っぱったりして起きていた、………かれらのそういう清い睡眠前の三十分に親鳥のように羽根をひろげたお俊は、ふざけている姉弟にときどき縫い物の手をやすめながら、優しい声で叱って見たりした。
「もういい加減にしておやすみ、あした又早いんですから。」
姉は困ったような顔をして、くすくす笑いながら言った。
「貞ちゃんがいけないんですもの、ほら、又。わたし言いつけてよ。」
が、小さい弟はすぐ夜具を上からかむって了って、夜具の中からきよ子の足を引っぱったりした。おやすみ、ほんとにねるんですよ、そうお俊はそちらを向かずに言って何か心に柔らかいものの、類いなく静かな落着いた夜の時間をかんじていた、……だが、一たい、それは何処へ行ってしまったのだろう、小さいいびきがきこえる、一人きりのいびきであった。