Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

Leggi 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 177.454 caratteri · 357 schermate

Aozora Bunko

くろぐろした瞳はやはり力なかったが、その働きは四年も五年も一時に歳をとっているような、濃い悲しそうな色をたたえていたのである。

「お前はそうして歩きつづめているが、いったいどこへ出かけて行くんだね。どんなところにあてがあるんだ。」

私は童子に近より、そのあたまに手を置いたが、童子は私の目をながい間ながめ、そうして初めて和やかに微笑って私の手にその手を結びつけ幾度か逡巡いいくらか羞かしそうに口のうちで「お父さん」とそう呼びかけた。

「あてがないけれど、やはり此処ではじっとしていたより歩いた方がいいの。何がなし一日こうして歩いては少しずつ行くんだけれど、さっぱり分らない。」

「お前とおれのいるところは、よほど遠いような気がするね。おとうさんにはよくお前の顔がわかるが、そのようにお前にもよくおれの顔がわかるかね。ほんとにお前は其処にいるんだけれどね。」

童子は、まだ新らしい菅笠をちょいと傾け、そして小さい荷物を石塊の上にそっと置いた。

「ええ、わたしにもよく分りますが、しかしおとうさんの向いに誰がいるのか、よくここからは見えないのです。」

「あれはお前のおかあさんさ。