Classici giapponesi con furigana
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どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
Leggi 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 177.454 caratteri · 357 schermate
「だって今さらそんなことを言ったって、どうにもならないことだし……だしぬけにそんなことを言って行くものじゃありませんわ。」
「どうにもならないことだが……だが、あのときそれを聞くことを忘れた。大事なことだ。」
どういうことが原因で、そして私どもも為るべきことをどれだけ手ぬかりしたか、ああいう風にしていたらあんな事にならなかったとか、そういう取り返しのつかない又気のつかないことを、今になってそれを知ろうとすることは、何となく死児へ挨拶をしたような気もするし、私だちの心もちをも和らげることができそうに思えた。
「うっちゃって置けば、それなりで忘れてしまう。忘れてしまえばなお取り返しがつかない。」
そうも考えたが、わざわざ私が医者のところまで行き、肩の凝るような気もちでそれを尋ねることを考え出すと、やはり鬱陶しい気がした。
「やはり行かないでいる方がよいかな。そういうことは尋ねるものでないかも知れない。向うにしたって尋ねて行ったらどんなにばかばかしく考えるかも知れない。しかしまだ何となく私だちと医者とにつながっているものがある……。」
それは向うにないかも知れない、しかし正直に私にわだかまっているものが、凝らずゆるまずに残っているのはどうすることもできない。