Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんたからじま

新宝島

江戸川 乱歩

Leggi 新宝島 (しんたからじま) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 99.590 caratteri · 197 schermate

Aozora Bunko

いくらおそくても、夜明までには、きっと港に着けるにちがいないと、三人は勇みに勇んでいたのです。

ところが、どうしたことでしょう。二百メートルほども漕いだかと思うと、とつぜん、ボートが進まなくなってしまったではありませんか。漕いでも漕いでも、同じ所にいるような気がするのです。イヤ、同じ所にいるのなら、まだいいのですが、どうやら港とは反対の方角へ、だんだん遠ざかって行くような気がするのです。

「オイ、君たち、しっかり漕いでくれよ。何だかボートがあと戻りしているみたいだぜ」

舵手の哲雄君が、けげんらしく叫びました。

「漕いでいるんだよ。ねえ、一郎君、こんなに一生懸命に漕いでるのに……」

保君が不平らしく、大声に答えました。

「でも、変だねえ。何だかボートは進んでいないようだよ。保君、ためしに漕ぐのよしてごらん」

一郎君のさしずで、二人ともオールを上にあげて、しばらくじっとしていました。すると、どうでしょう。ボートは何か生ものに引っぱられてでもいるように、目に見えてグングンあともどりをはじめたではありませんか。

「オヤ、変だね。気味が悪いや。鮫かなんかが引っぱってるんじゃないのかな」