Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんたからじま

新宝島

江戸川 乱歩

Leggi 新宝島 (しんたからじま) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 99.590 caratteri · 197 schermate

Aozora Bunko

三人はもう物をいう力もありませんでした。ただじっと泣き出しそうな顔を見合わせているばかりです。長い長い間、まるで死んででもしまったように、そうしてじっとしていましたが、やがて一郎君が何かを思いついて、元気に叫びました。

「でも、まだ助からないときまったわけじゃないよ。どこかの汽船が通りかかりさえすればいいんだ。そして、僕達を見つけてくれさえすればいいんだ」

「だって、いつになったら、汽船に出くわすかわかりやしないよ。それに、ここが汽船の航路からずっと遠くだったらどうするの?」

考え深い哲雄君はなかなか安心しません。

「そんなこと言ったって仕方がないじゃないか。僕達は運を天にまかせて、汽船が通るまでじっと待っているほかに、どうすることも出来やしないんだ」

一郎君が怒ったような声で言いかえしました。

「そりゃそうだけど、でも、おなかがすくし喉がかわくよ。汽船が来るまでに僕達はうえ死してしまうかも知れないぜ」

哲雄君のいうところも尤もです。そういえば、三人とも実はもう腹がペコペコになっているのです。犬も何かたべたいのか、さいぜんからクンクン鼻をならしつづけているではありませんか。