Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 186.659 caratteri · 372 schermate
ある。
四月、紀之川の大洪水に、この堤も、一部崩れたが、すぐ三十万貫の土砂の俵にて、修築し、水攻めの包囲は、鉄壁だった。
これを見て、城中の将士は、
「――籠城は、愚だ」
と、すぐ覚った。
すなわち、降使を出して、蜂須賀正勝に、扱いを頼み、無条件降伏を申し出た。
主謀者の五十余人を、太田の野に、磔にし、その他は、全部ゆるされた。
九鬼、仙石、中村一氏の諸軍は、さらに熊野へ進攻した。熊野本宮の社人、郷党たちは、膝をつらねて、降参したので、秀吉は新政を布いて、いたずらな諸所の関所を廃毀させ、通商と旅行の便をまず明るくした。
秀吉は、さらに、高野山へ臨んだ。
一山は、どうなることかと、戦慄した。高野は、信長以来睨まれていた覇力の法城の一つだったからだ。――しかし、秀吉は信長のように、みだりに、寺院撲滅を急務としている者ではない。
「年来、蓄え置く、武器硝薬の類は、ことごとく山外へ搬出せよ。寺僧や行人らは、一切、武装を解け。そして近来、武力と威嚇をもって掠奪した隣境の土地は、すべてこれを返すべきである。――そして、高野はもとの高野に還り、僧は僧の本来にもどるなれば、兵を上げるのを控えてやろう」