Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 186.659 caratteri · 372 schermate
「昨夜は、いたく失礼を」
と、織田長益と滝川雄利は、朝食がすむとすぐ、信雄の客殿へ、あいさつに出た。
「きょうは、早速、御帰洛か」
「われらでござるか」
「うム。使いも滞りなく、すんだのであろ。昨夜の酒宴となってからは、徳川どのにも、ごきげんが直ったように見られた。数正出奔の件も、まあ、これくらいな気まずさですめば」
「いや、実はまだ、大事な件が、一つ残っておりましてな。両名とも、頭を悩めておるのです」
「徳川どの、上洛の儀か」
「それです。昨日も、実は、徳川どののお気色がよろしくないので、申し出ずにいたわけですが」
「自分からも、昨日、ずいぶん下話はいたしておいたよ。しかし、容易に、うんとは仰っしゃらない」
「きょう、お会いしたら、われわれからも、もちろん、強硬に、御承諾を求めますが、ひとつ中将様からも、さらにお口添えを、努めていただきとう存じます」
「ああ、よろしい。何とか、よい御返辞をいただかねば、自分としても、太閤殿下に、顔むけがならぬ」
三名は、時刻をはかり、岡崎の老臣を通じて、きょうの昼、もいちど、家康に会いたいという旨を申し入れた。
が、老臣は、すぐ首を振った。