Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 158.540 caratteri · 319 schermate
お関に云いつけて、冷たい水を汲んできて飲ませた。手当ての甲斐があって、七蔵はようように正気が付いた。
「やい、しっかりしろ」と、半七は彼の耳に口をよせて云った。「てめえ、おれ達までも一杯食わせようとしたな。悪い奴だ。てめえはあの喜三郎という奴から幾ら貰った」
「なんにも貰わねえ」と、七蔵は微かに云った。
「嘘をつけ。てめえは喜三郎から幾らか分け前を貰って、承知のうえ逃がしたろう。ここにいる女中が証人だ。どうだ。まだ隠すか」
七蔵は黙って首をうなだれてしまった。
「まあ、お話はそこまでですよ」と、半七老人は云った。
「七蔵も最初から喜三郎と同腹ではなかったのですが、お関に起されて眼をさましかかった所へ、丁度に喜三郎が仕事をして帰って来たもんですから、喜三郎も悪いところを見られたと思って、口ふさげに十五両やってそっと逃がして貰ったんです。七蔵もそれで知らん顔をしている積りだったんでしょうが、だんだん事面倒になって来て、主人が切腹するの手討ちにするのと云い出したので、奴もおどろいて私たちのところへ駈け込んで来たんです。それですぐに逃げればいいものを、自分の座敷へ荷物を取りに引っ返して来ると、主人が丁度いなかったもんですから、急にまた慾心を起して、行き掛けの駄賃に主人の胴巻まで引っさらって行こうとしたのが運の尽きで、とうとう