Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.831 caratteri · 396 schermate
川越の次郎兵衛のことも知っているらしい。しかもそれが番太郎の親類縁者であるということが発覚すると、その時代の習いとして一町内が種々の迷惑を蒙るおそれがあるので、努めてそれを秘密にしているのであろうと、半七は推量した。
「いや、心配する事はあるめえ」と、半七は笑いながら云った。「お城の一件は次郎兵衛じゃあねえらしい」
「でも、笠に書いてあったという噂で……」と、五平は釣り込まれて口をすべらせた。
「笠は次郎兵衛の物だろうが、その本人じゃあねえようだ。第一に年頃が違っている。誰かが次郎兵衛の笠を持っていたらしい。そうと決まれば別に心配することはねえ、せいぜい叱られるぐらいの事で済むわけだ」
「そうでしょうね」と、五平もやや安心したようにうなずいた。「しかし親分、その次郎兵衛のゆくえが知れないので心配しているのです」
「むむ、そうだ」と、半七もうなずいた。「ここへ次郎兵衛が出て来て、その笠は誰に貸したとか、どこで取られたとか、はっきり云ってくれれば論はねえのだが、ゆくえが知れねえには困ったな。なんにも心あたりはねえのかえ」
「番太の夫婦も心あたりがないと云っています。