Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.831 caratteri · 396 schermate
六
善八は折り重なって縄をかけた。
「なんでおれを縛りゃあがるのだ」と、友蔵は吽えるように呶鳴った。
「ええ、静かにしろ。おれは江戸から御用で来たのだ」と、半七は云った。
眼のさきに十手を突き付けられて、友蔵もさすがに鎮まった。
六
「お話はもうお仕舞いです」と、半七老人は笑った。「あとはあなたの御想像に任せますよ」
「いや、事件がなかなかこぐらかっているので、容易に想像が付きません」と、わたしも笑った。
「じゃあ、この友蔵の家に転がされていた女は、伊豆屋の女房か、和泉屋の女房か、あなたはどっちだと思います」
さかねじの質問を受けて、わたしは返事に困った。黙っているのも口惜しいので、わたしは出たらめに答えた。
「和泉屋の女房のようですね」
「ふむう」と、老人はわたしの顔を眺めた。「どうして判りました」
そう訊かれて、わたしはまた困った。
「どうと云うこともないので……。唯なんだか和泉屋のようだと思っただけですよ」
「そのようだと云うことが大切です」と、老人はまじめに云った。「明治のこんにちは警察のやりかたもすっかり変って、探偵の方法も新らしくなりましたが、昔の探索には何々のようだとか、誰誰のようだとか、まずわれわれの胸に泛かぶ。