Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 217.272 caratteri · 434 schermate
初めはしずかに調べていて、さあという急所になって来たら、一気にべらべらとまくし掛けて、相手にちっとも息をつかせないようにしなければいけません。息をつかせたらこっちが負けです。それですから吟味与力や岡っ引は口の重い人では勤まりません。与力は口だけだからまだいいが、岡っ引は手も働かせなければならない。口も八丁、手も八丁とはまったくこのことでしょう。
ところで、相手がこの藤次郎なぞのように素人ならば仕事は仕易いのですが、相手が場数を踏んでいる玄人、今日のことばで云う常習犯のような奴になると、向うでもその呼吸を呑み込んでいるので、こっちの詞が少したるむとすぐに、その隙をみて、『恐れながら恐れながら』と打ちかえして来て、なにか云い訳らしいことを云う。それを一々云わせると、吟味が長びくばかりでなく、しまいには変な横道の方へ引き摺り込まれて、ひどく面倒なことになってしまう虞れがありますから、相手がなんと云おうとも委細かまわずに冠せかけて、こっちの云うだけのことを真っ直ぐに云ってしまわなければならない。その呼吸がなかなかむずかしいもので、年のわかい不馴れの同心などが番屋で罪人をしらべる時、相手が玄人だとあべこべに云い負かされて、そばで見ていてはらはらすることがあります。