Classici giapponesi con furigana
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ますおとし
枡落し
山本 周五郎
Leggi 枡落し (ますおとし) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.765 caratteri · 67 schermate
「いいんだいいんだおんめちゃん」と芳造は手を振った、「青海亀ってのはねおばさん、赤海亀っていう駄物と違って、瑁にいちばん近い甲羅を持ってるんだ」
でも青海亀の甲羅は斑の形も、たいまいとはまるで違うじゃないの。この際それもしようがねえんだよ。あたしは※(「王+毒」の「毋」に代えて「母」、第3水準1-88-16)瑁しかやりません、たとえ御禁制が出ようが出まいが、あたしは自分の仕事を続けてゆくつもりです。
「それじゃあ」芳造はちょっと口ごもった、「お二人のくらしをどうなさいます」
おみきは胸を叩いた、「その心配はないの、まだ半年ぐらいはだいじょぶよ」
「そのあとだよ」
「そのあとならたいまいの御禁止も解けるでしょ」おみきは振り向いて娘に云った、「お茶と栗饅頭があったでしょ」
「おらあいそぐんだ」と云って芳造は腰をあげた、「じゃあ大丈夫なんですねおばさん」
「こっちはだいじょぶよ、本当にいそぐことなんかないのよ」とおみきは云った、「――御禁制だっていつまで続くものじゃないでしょ、いまも云ったとおり、たいてえな御禁制が、いつのまにかうやむやになってしまうわ、世の中ってたいていそうしたものなのよ」