Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いんじゅうトリステサ

橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇 (いんじゅうトリステサ) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 154.788 caratteri · 299 schermate

Aozora Bunko

「実はガルボの奴も連れて来ようかと思いやしたんですが、奴はどうもこんな恰好で旦那にお眼にかかるなあ、工合が悪いってんで、私の家へ待たしてありますんで」

「…………」もう一度私は黙って頷いたが、途端にホセは不安そうに眼を光らせて、またもや口を噤んでしまったのであった。

「それで? ズンズン話すがいい」と私は先を促した。

「旦那、いかがでやんしょう?」と急に決心したように、突拍子もない声を出した。「もし私の申し上げることが、旦那のおためになることでやして、もっともだと旦那がお思いでしたら、一万五千ペセタ下さいやしょうかね?」

「もちろんそれは、私のためになることであって、私がそれだけの値打ちのある話だと思えば、一万五千が二万ペセタでも惜しみはしないが……しかしどんなことだか話してみなければわからんではないか」と私は微笑んだ。

「そう硬くなってないで、一つズンズン話してみたらどうだな? ……何なら一杯、気付けでも取ってやろうか?」

「旦那、真平でやす。この話の済まねえうちに酒なんざあ……」とホセは慌てて手を振った。いよいよちぎれんばかりに帽子は掌の中で揉みほぐされているのであった。