Classici giapponesi con furigana
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いんじゅうトリステサ
橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇
橘 外男
Leggi 橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇 (いんじゅうトリステサ) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 154.788 caratteri · 299 schermate
九
私はやがて英国へ持ち帰って、丁重にこの不幸なる女主人公はもちろん、その外の人々のためにも回向をするつもりで、やがて黙祷を捧げて涙を拭いながら、この日記の巻を閉じたのであった。
九
その後二、三週間、所要の仕事も済ませて多大の困難を冒して首府ロアンダに引き揚げると、間もなく私は解散になったこの測量班を辞して、故郷の蘇格蘭オバン市へと引き揚げて来たが、さてこの日記であった。今も言ったとおりただ世にも数奇を極めた、実に不思議極まる日記だとは思ったが、それだけのことで、肝心の名前もわからなければまた、前後の脈絡も呑み込めぬことでは大して私に興味の湧こうはずもなく、殊にあの凄惨な屍体のことを考えると、なんとも言えぬ不愉快な陰惨な思い出に打たれるために、なるべくそんな必要でもないことは、記憶の外へ逸し去るようにと努めていたから、この日記と例の不思議なスケッチ板なぞは、一層筐底深く蔵していたのであったが、さて私が久方ぶりで、長閑なローン湾の風光をほしいままにした故郷のオバン市で休養の日を送っていた時であった。
ふとその頃に、倫敦タイムス紙やマンチェスター・ガーデアン紙、デリー・テレグラフ紙、クロニクル紙各紙の社会面を賑わしていたアンゴラ、ロアンダ特電の出来事が眼に触れたのであった。