Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いんじゅうトリステサ

橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇 (いんじゅうトリステサ) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 154.788 caratteri · 299 schermate

Aozora Bunko

アルバラード弁護士に相談するためには、またまた私の口から浅ましい家庭の内状を具にこの弁護士に打ち明けなければならぬ。それはもう私の堪え得るところではない。しかももはや、私の頭は疲れ切ってそんな細かい相談なぞは面倒臭くなってきた。くどくどと堪えられない身の上語りを蒸し返しているよりも、いっそのこと私は自分の手で法律に代って、そういう不徳漢や自分に対する裏切り者を、ことごとく腹の癒えるまで制裁してくれたくなった。そして私自身も――この忌まわしい身体を持った私自身の運命をも、一思いに法の制裁に任せて獄屋へ下った方がどのくらい気持が清々して、胸がスウッとするかわからないと考えたからであった。大体私のようなこんな呪わしい身体に生れ付いた人間が、銀行の頭取なぞに納まって社会の表面に立っていようというところに根本の錯誤があるのであった。こんな錯誤なぞは一思いに断ち切って、私の運命は私の身体に相応しい地獄の道へ還元してしまうが……その代り……その代りにはこの無念さ、腹立たしさ、残念さ、憤ろしさ、だけは必ず必ず晴らしてみせずには措かないぞ! と決心したからであった。