Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いんじゅうトリステサ

橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇 (いんじゅうトリステサ) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 154.788 caratteri · 299 schermate

Aozora Bunko

全体では三、四百人の人たちを要したと土人のアガミは通訳してくれたが、ゴリラについて搬んで来た人々は、約五、六十人ばかりであった。

中には十四、五歳、頭は兀鷹族特有の椰子の油で固めた尖った縮れ毛をして、毒矢をたずさえた少年の眼が愛らしく私に映った。密林の中に育った純朴な民の一点汚れのない眼といえば、こういう瞳を指すのであろう。

ちょうど菓子の一包みを持っていたから、さしまねいて、

「おいで! おいで!」

をして手に握らせてやった。どうするものかを知らぬ少年は私が笑いながらパラフィンの包紙を解いて口へ入れて見せたら、自分も真似をして口へ入れた。しかしこの文明人の菓子は、火食を知らぬ生肉を啖い自然のままの木の実の味しか知らぬこの少年には、到底その味覚の複雑さが理解されなかったのであろう。驚いてペッペッといきなり唾を吐いて逃げ出して行ってしまった。

ともかく一同は狂喜してさっそくこの獰猛な珍客に、アガミの教えてくれたとおりマフチャズという兀鷹族の名前を与えた。マフチャズというのは「遠来の友」という意味の言葉だそうな。そしてさっそく檻の補強をして――その檻も兀鷹族の搬んで来たのは丈夫なゼダ蔓の三重檻であったが、この檻から移すことなぞはとても危険ででき得べくもなかったから、この蔓檻のまま、鉄のボールトを組んだ本檻を拵え