Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 289.044 caratteri · 575 schermate
これは同感でしょう? 何とも云えないわかりやすさ、すきとおったようなわかり合い、それとあのサスペンスにたえるつよさとの統一はほんとに美しさがあってすきです。いろいろ、はずみというものの瞬間を知りながら、そのはずみに支配されず、こちらでそれを支配してゆく感情のたちというものはうま味があって、大切なものね。私はしみじみそう思うのよ、あなたは? ある状況のなかで、その者たちにとって肯定されていいはずみでも、何かそこに一寸かんにふれて来る何かデリケートなものがあってそれを感じとって、はずみを支配してゆく心情というようなものは、実例は小さくても、生活感情のいろんな角々、曲り角で、やはり一つの行動の感覚で、価値のあるものね。
はずみに支配されないということは大切なことだと思われます。はずみの力を知っているということも大切であるというのと同じわけでね。
世の中には何だかはずみだけで動く人々さえあります。
こんなこと書いていたら、或る一つの午後の室の光景が浮んで来ました。本郷の仕事部屋。机の上に原稿紙をひろげていて、でももう三時で、五時になれば出かけようという日でした。