Classici giapponesi con furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Leggi 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) di 田山 花袋 (たやまかたい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.097 caratteri · 312 schermate
かれは熱心に借金の不得策なのを説いて、貧しければ貧しいように生活しなければならぬことを言った。最後にかれはしまっておいた金を三円出して渡した。
友だちを訪問しても、もう以前のようにおもしろくなかった。郁治はたえずやって来るが、こっちからはめったに出かけて行かない。会うとかならず美穂子の話が出る。それを聞くのが清三にはこの上なくつらかった。北川にも行ってみようとは時々思うが、なんだか女々しいような気がしてよした。散歩もこのごろは野が寒く、それにあたりに見るものもなかった。かれは退屈すると一軒おいて隣の家に出かけて行って、日当たりのいい縁側に七歳八歳ぐらいの娘の児を相手に、キシャゴ弾きなどをして遊んだ。
髪の長い眉の美しい児がその中にあった。警察に転任して来た警部とかの娘で、まだ小学校へもあがらぬのに、いろはも数学もよく覚えていた。百人一首もとびとびに諳誦して、恋歌などを無意味なかわいい声で歌って聞かせた。清三は一から十六までの数を加減して試みてみたが、たいていはまちがいなくすらすらと答えた。かれはセンチメンタルな心の調子で、この娘の児のやがて生いたたん行く末を想像してみぬわけにはいかなかった。